2025.02.27
ECサイトの商品提案を効率化!パーソナライズ活用のメリットと注意点
世の中にはたくさんのECショップが存在します。ショップにご来店いただいたお客様が買いに来た商品だけでなく、「こんな商品もお探しではありませんか?」などというサジェストを目にすることもあるかと思います。
今回は、顧客単価を高めつつ、お客様にも満足のいく買い物をしていただくための「パーソナライズ」についてご説明します。
パーソナライズを活用することで、ユーザーごとに最適な商品提案をおこない、クロスセルやアップセルの実現により売上アップへつながる可能性が高まります。
今回は、ECサイトの商品提案を効率化するパーソナライズのメリットと注意点を解説していきます。
パーソナライズとは?
パーソナライズとは、ユーザーの属性や行動履歴に基づいて最適な情報や商品を提供するマーケティング手法です。
全ユーザーに同じ情報を表示するマスマーケティングとは異なり、一人ひとりの興味や関心に合わせた商品提案ができます。
例えば、過去に購入した商品と相性の良いアイテムをおすすめする「レコメンド機能」や、特定の顧客に限定クーポンを配布する施策などがパーソナライズの一例です。
これらの施策により、ECサイトの利便性が向上し、購買につながる可能性が高まります。
ECでパーソナライズが重要視される理由
EC市場が拡大して競争が激しくなる中、ユーザーのニーズに応じた適切な商品提案が求められています。
そのため、多くのECサイトではパーソナライズを活用し、ユーザーごとに最適な情報を提供する戦略を取り入れています。
特に、取り扱い商品が多いECサイトでは、適切な商品をスムーズに見つけてもらうことが重要です。ユーザーごとに最適な商品を優先的に表示できるパーソナライズを活用すれば、探す手間が省けるため、スムーズな購入へと進みやすくなるでしょう。
利便性の向上は購買率アップやリピーター獲得にもつながるため、パーソナライズの導入はECサイトにおいて欠かせない施策となっています。
ECでパーソナライズを活用して商品提案するメリット
パーソナライズを活用すると、ECサイトの売上や顧客満足度がどのように向上するのでしょうか?
ここでは、その具体的なメリットについて解説します。
顧客単価の向上につながる
パーソナライズによって顧客ごとに最適な商品を提案できるため、LTV(顧客生涯価値)が向上し、売上アップにつながります。
例えば、購入履歴をもとに関連商品を提案すれば、追加購入や客単価の向上が期待できます。
また、顧客が「このECサイトなら自分の好みに合った商品を見つけやすい」と感じれば、そのサイトへの愛着や信頼感も生まれ、繰り返し利用されやすくなるでしょう。
「このサイトは自分に合っている」と感じた顧客は競合サイトへ流れにくくなり、長期的な売上確保にも貢献します。
潜在顧客を獲得できる
パーソナライズを活用すると、まだ自社の商品やサービスを利用したことのない「潜在顧客」に対しても効果的なアプローチが可能になります。
ECサイトでは多くのユーザーが商品を検索したり閲覧したりするものの、そのままサイトを離脱してしまうケースが少なくありません。こうしたユーザーに対して、過去の閲覧履歴や検索履歴をもとに関連性の高い商品を表示すると、関心を引きつけてスムーズに購入へ導くことが可能です。
パーソナライズされた商品提案をすることで「自分に合った情報が得られるサイト」と認識されれば、ECサイトへの再訪問率が向上するでしょう。
コンバージョンを改善できる
ECサイトの目的は訪問数の増加ではなく、購入へとつなげることです。
パーソナライズを活用すると、ユーザーごとに最適な商品提案ができるため、購入意欲を高めてコンバージョン率※の向上が期待できるでしょう。
閲覧履歴をもとにしたレコメンド機能や、アップセル・クロスセルを活用することで、客単価の向上も実現可能です。
※コンバージョン率(CVR)とは、ECサイトやWebサイトを訪れたユーザーのうち、商品購入や会員登録などの目標とするアクションを完了した割合を示す指標です。
コストパフォーマンスの良い施策ができる
従来のマスマーケティングでは、広範囲の顧客に一斉に広告を打つため興味のないユーザーにもアプローチしてしまい、広告費が無駄になりやすい課題がありました。
しかし、パーソナライズを活用すれば、購買履歴や閲覧データをもとに関心の高いユーザーに絞った施策ができるため、費用対効果(ROI)が向上します。
また、顧客ごとのニーズを分析し、適切なタイミングで最適な商品提案ができるため、効率的なプロモーションを行えるでしょう。
パーソナライズ施策を継続すると、データが蓄積されて提案の精度が向上するため、より成果の出るマーケティングにつながります。
ECサイトでパーソナライズを活用する際の注意点
続いて、ECサイトでパーソナライズを活用する際に、気をつけるべきポイントについて解説します。
情報を限定しすぎない
パーソナライズの精度が高まりすぎると、ユーザーの選択肢が狭まり、購買意欲を下げる可能性があります。
例えば、過去に特定のブランドの商品を購入したユーザーに対して、同じブランドの商品ばかりを提案すると選択の幅を狭めてしまい、販売のチャンスを逃してしまうかもしれません。
関連商品や異なるカテゴリのアイテムも適度に表示し、多様な選択肢を提供しましょう。
最新のユーザーニーズを常に分析する
ユーザーの好みやニーズは常に変化するため、最新のトレンドも反映させましょう。
例えば、アパレルやアウトドア用品など季節によって需要が変わる商品や、美容やファッション、ガジェットなど流行の影響を受けるカテゴリは、過去のデータだけでは新しいトレンドに対応できない可能性があります。
「最近よく閲覧されている商品」や「急上昇しているキーワード」といったデータを反映させると、より的確な商品提案ができるでしょう。
過度なパーソナライズは逆効果になることも
過剰な商品レコメンドや追跡広告は、ユーザーに「このサイトに自分の行動がすべて把握されているのでは?」と思われ、ストレスとなる可能性があります。
また、趣味嗜好が過度に反映されると「いつも同じような商品しか出てこないサイト」と判断され、ページの離脱につながるかもしれません。
関連性の低い商品も一定の割合で表示させたり、ユーザーがパーソナライズ設定を変更できる機能を提供したりして、サイトのバランスを保ちましょう。
まとめ
パーソナライズとは、ユーザーの属性や行動履歴に基づいて最適な情報や商品を提供するマーケティング手法です。
ECサイトにおけるパーソナライズ商品提案は顧客満足度向上に直結しますが、一方で売上向上にともない出荷量が増え、物流側への負担が増加します。SKU管理、同梱対応、キャンペーン時の出荷量の増加など、多くの要因が業務負担を増やすでしょう。
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