化粧品はサイズが小さく細々していて、劣化したり破損したりしないように管理・梱包する必要があり、発送業務に多大な労力がかかります。
そんなときに役立つのが「化粧品の発送代行サービス」です。今回は、化粧品の発送代行サービスの特徴や費用相場について、化粧品の発送代行サービスの選び方とともに紹介します。
化粧品の発送代行サービスとは
化粧品の発送代行サービスとは、化粧品の発送業務を代わりに行ってくれるサービスです。
次のような一連の業務を依頼できます。
・化粧品の保管
・指定住所への発送
・使用期限の管理
・パッケージ変更時のラベルの貼り替え
取り扱い品目は、主にスキンケア用品・メイクアップ用品・ボディケア用品・ヘアケア用品などです。医薬部外品や化粧品用ポーチなどを取り扱っている代行サービスもあります。
化粧品発送代行サービスの費用相場
化粧品発送代行サービスの利用を検討するにあたって気になるのが、依頼費用ではないでしょうか。
料金の内訳は代行サービスによって異なりますが、「基本料金」「保管費用」「梱包などのその他費用」で決まるのが一般的です。それぞれ料金の相場について見ていきましょう。
基本料金
基本料金(システム料金)は、代行サービスごとに大きく異なります。単純にシステムの利用料金のみ提示されることもあれば、在庫管理や梱包・発送費用まで含まれていることもあるので、内訳をよく確認しておきましょう。
他社よりも安いと思って契約したら、実はシステムの利用料金のみの金額で、「追加費用が発生して当初の額面よりも大幅に高くなった」となる可能性もあります。
商品1点あたりの費用は、ポスト便で300円以上、宅配便で700円以上が目安です。化粧品のサイズや容器の種類などによっても金額は変動します。
保管費用
化粧品の保管費用は、基本的に1坪/月で設定されます。商品サイズ(利用面積)によって料金が変わりますが、目安は1商品1日あたり0.01~0.41円です。
入出庫作業の際にフォークリフトを使用する場合は、リフト作業料なども加算されるでしょう。また、賃貸住宅などと同じく、倉庫の立地が良いほど金額が高くなります。
商品保管時の温度設定も、保管費用に影響します。常温での保管が1番安価で、目安は1坪あたり4,000~6,000円程度です。冷蔵・冷凍保管が必要な場合は費用が高くなります。
その他の費用
基本料金と保管費用以外に、バーコードの貼り付けや入荷時の検品、梱包の依頼にも費用が発生します。商品管理や品質保持のためにかかる費用と考えると良いでしょう。
梱包費用の目安は1件あたり100~500円です。容器の破損を防ぐため、緩衝材を2重巻きにしたり、ノズルが動かないように固定したり、ラッピング包装をしたりなどの依頼をすると、追加費用がかかります。
発送代行サービス選び!7つのチェックポイント
化粧品はデリケートな商品であり、顧客の肌に触れるものなので、適切に取り扱ってくれる化粧品発送代行サービスを選ぶことが重要です。しかし、何を基準に選べば良いのかわからない方もいるでしょう。
そこで、化粧品発送代行サービスを選ぶ際に見ておきたい、7つのチェックポイントを紹介します。
1.製造業許可を取得している
化粧品発送代行サービスを選ぶ際、法定表示が記載されたラベルの貼り付けや添付文章の同梱といった作業を依頼する場合は、免許(ライセンス)を取得しているかどうかチェックしましょう。上記に該当する作業を行うには、「化粧品製造業許可」を取得していなければなりません。医薬部外品を扱う場合は、「医薬部外品製造業許可」が必要です。
2.適切な環境で化粧品を保管できる
適切な環境で化粧品を保管しているかどうかも、チェックしたいポイントです。化粧品は直射日光に当たったり、湿度が高い場所に置いておいたりすると劣化する可能性があります。
夏は30度以下、冬は10度以上など、空調管理ができる倉庫がある化粧品発送代行サービスを選ぶと安心です。
3.ロット単位で在庫管理ができる
生産ロット単位で在庫管理ができる化粧品発送代行サービスを選び、生産から販売までの流れを追跡できるようにしておきましょう。
化粧品は品質やブランドイメージが重視される商品です。生産ロット単位で在庫管理しておけば、何らかのトラブルが発生した際に、該当する生産ロットの商品をピンポイントで回収するなど、きめ細やかな対応ができるようになります。
4.販促物の同梱ができる
化粧品を取り扱う事業者様の多くは、購入者とコミュニケーションを取るために、チラシやノベルティ、サンプルなどの販促物にも力を入れているのではないでしょうか。
化粧品発送代行サービスを選ぶときには、こうした販促物の同梱に対応しているかも確認しておきましょう。
新規顧客やリピーターなど、顧客の属性に合わせて販促物を変えるなど、柔軟な対応をしてくれる代行サービスを選ぶのがおすすめです。
5.フルフィルメントに対応している
化粧品の発送業務の負担を軽減したいなら、フルフィルメントに対応している化粧品発送代行サービスを利用しましょう。
フルフィルメントとは、商品保管だけでなく、受注やピッキング、検品や梱包から発送まで、一連の業務に対応できることを指します。返品対応やカスタマーサポートまで対応できることもあります。
発送業務とカスタマーサポートに負担を感じている事業者様は多いのではないでしょうか。これらの業務をフルアウトソーシングすれば、物流の問題を一括で解決できます。
6.豊富な実績がある
デリケートな化粧品を適切に扱うには、温度管理や使用期限の管理、生産ロットの管理、衛生面に配慮した保管環境の構築・整備など、専門性の高い対応が求められます。
品質管理体制が整っている、実績豊富な化粧品発送代行サービスであれば、安心して商品を預けられるでしょう。
また、EC発送代行の場合は、受注管理ソフトと倉庫管理システムの連携やセキュリティなど、ITリテラシーがあるかどうかも重要です。
7.オリジナル資材での梱包やラッピング包装ができる
化粧品のブランドイメージをアップするために、資材にまでこだわりたい場合は、オリジナルの資材で梱包できるかもチェックしましょう。ギフトとしての用途も想定している場合は、ラッピング包装ができるかも見ておきたいところです。
オリジナル資材を使った梱包やラッピング包装は、通常の対応とは異なるため、料金が高くなる可能性があります。しかし、他社と差別化を図りたいときには、検討する価値はあるでしょう。
まとめ
化粧品は劣化・破損しやすいデリケートな商品であるうえに、商品が小さく発送業務に手間がかかります。
さらに、品質保証のために生産ロット単位で在庫管理したり、カスタマーサポートを設置したりする必要もあるため、発送業務の負担が大きくなりがちです。
発送業務にリソースが割かれるのを防ぐためにも、化粧品発送代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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