即日発送とは?対応が必要なモールや費用相場、最適な代行業者の選び方って?
インターネット通販が当たり前になった昨今において、商品が翌日もしくは翌々日に届けられることも難しくなくなりました。ただしこれによってEC事業者は業務や配達の効率化、在庫管理の徹底、コスト削減などが必須になりつつあります。
今回は、ネット通販の便利なサービス「即日発送」にフォーカスし、即日発送とはどういうものか、対応が必要なモールや費用相場から、発送を代行する業者の選び方・注意点などご紹介していきます。
即日発送とは?
即日発送とはその名の通り、「注文者から商品のオーダーが入ったその日のうちに商品を発送する」ことです。
即日発送で商品を注文した際は、届け先が翌日配送の対象エリア内であれば翌日中に商品が届くため、購入者にとって非常に便利なサービスです。
また、ネットショップによって「即日出荷」、「当日発送」、「即日発送」などと記載の仕方に違いはあるかもしれませんが、どれも同じことを意味している場合が多いです。
対応が必要なモールをチェックしよう
EC事業者は即日発送に対応したモールに出店し、かつ即日発送のオプションをオンにした場合、注文から最短日での発送を行う必要があります。
大手のショッピングモールであれば、商品購入に応じてポイントが貯まったり、お得なセールなどのキャンペーンを開催していたりなど、購入者にとってメリットが多いです。その中で即日発送に対応することで、購入者の急ぎの注文にも対応ができることで選ばれやすくなります。
たとえばYahoo! JAPANが運営する「Yahoo!ショッピング」の「優良配送」、Rakutenが運営する「楽天市場」の「Rakuten最強翌日配送」、世界的企業の「Amazon」の「お急ぎ便」などを活用しての販売を検討するのも戦略としてよく用いられています。
対応モールの費用相場
ここからは、実際にモールに出店した際の費用相場について見ていきましょう。
先に紹介した「Yahoo!ショッピング」、「楽天市場」、「Amazon」を例に、その費用を以下にまとめます(2024年12月1日時点)。
- Yahoo!ショッピング
初期費用、月額費用、販売手数料共に無料
➤カード決済手数料は3.24%かかりますが、出店するモールとしてはハードルが低そうです。
- 楽天市場
初期費用6万円、月額費用19,500円~10万円、販売手数料3.5~7.0%、カード決済手数料月額3,000円/2.65%+処理料
➤Yahoo!ショッピングに比べると費用は高めです。ただ、一番多く見られるモールのひとつであり、楽天スーパーセールを代表とするイベントが魅力的です。まずは楽天市場から、と出店されるショップオーナー様も多いです。
- Amazon
初期費用無料、月額費用は小口出品無料/大口出品4,900円、販売手数料8~20%
➤商品によっては高めの手数料がかかるものの、カード決済手数料が販売手数料に含まれていたり、ポイント原資は0%~、アフィリエイト手数料無料など出店のメリットは大きめです。
※「楽天市場」と「Amazon」については最低契約期間も定められています。
このように、同じようなショッピングモールであっても費用相場に様々な違いがあることが分かります。
即日発送に対応するためのポイントとは?
即日発送に対応するためには人手を増やす、受注から発送までを効率化するなどの対応に加え、人件費や送料などのコスト削減など様々な課題があります。
ここからは、即日発送に対応するためのポイントとは何なのかを解説していきます。
業務内容の見直し
まず、業務の内容や手順をフローチャート化し、無駄な業務を徹底的に排除することから始めます。
商品のピッキングから梱包までに要した時間や従業員の歩数、動線の確保など様々な角度から業務を可視化することで改善点が見えてきます。
ミスが多く発生する箇所のデータを収集し、問題点を一つずつクリアにしていけば人員に余裕が生まれるだけではなく、商品出荷や発送の効率化にもつながるでしょう。
倉庫内の配置改善
倉庫に商品を格納する際に、レイアウトはとても大切な要素です。
同じジャンルの商品が倉庫のあちらこちらに分散されていると、ピッキングから梱包までに時間を要します。できるだけ同ジャンルの商品は近くに格納することで、まとめ買いにも対応できるでしょう。
また、最短歩数と時間で作業が行える環境を目指して動線の見直し・配置改善をしていくことも重要です。
梱包材の選び方
商品を衝撃から保護する梱包材一つをとっても、様々な種類があるので迷ってしまうかもしれません。
梱包材を選ぶときにはコストはもちろん、短時間で梱包できる資材を選ぶことも重要です。
また、初期投資はかかりますが梱包を自動化するようなシステムを導入するのもよいでしょう。
物流システムで業務を効率化
膨大な商品の出荷を人の手で管理すると、たくさんの時間と労力が必要になってしまいます。
アナログな管理からシステム(デジタル)化することで、業務の効率化やコスト削減にもつながり、ミスの発生や在庫状況などもパソコンやタブレットを見ればすぐに分かるのもメリットです。
発送代行サービスを活用
物流業務の一部もしくは全部を社外へ委託することで効率化を図るのもおすすめです。
発送代行業者を利用すれば、商品の入荷からピッキング、梱包、配送まで様々な物流業務を代行してくれるので、業務に余裕が生まれ質の向上にもつながります。
代行の種類はあらかじめ決められたプランから選べる会社やオーダーメイドでプランを作成してくれる会社もあります。ただし、発送代行業者によって対応力や範囲に違いがあるため、事前に情報収集することが重要になるでしょう。
最適な発送代行業者の選び方・6つのポイント
先に、即日発送に対応するためのポイントとして「発送代行サービス」を活用することをおすすめしましたが、たくさんの業者の中から自社に合ったサービスを選ぶのはとても大変です。
ここでは、発送代行業者の選び方のポイントをお伝えします。
1. 代行料金(固定費、初期費用など)を複数の業者から見積もる
発送代行サービスの料金は代行業者によって異なるだけではなく、細かい項目が多く分かりにくいとも言われています。
まずは、基本料金や保管費用、作業費、梱包資材料、配送料などの料金が明確であるか、自社に見合っているかなどを確認しながら、複数の業者に見積もりを出してもらいましょう。
2. サービス内容の確認
あとから自社の求めているサービスが含まれていなかったということにならないよう、代行業者のサービス内容は事前によく確認しておくことが大切です。
保管、梱包、配送などの基本のサービス以外に返品対応などの自社が必要とするオプションサービスを提供しているかなども確認し、業者に依頼する前に相手と交渉しておくとベストです。
3. 配送方法が合っているか
発送代行業者の選定時に自社の求めている配送方法を提供しているかもポイントになってきます。
国内では宅配便やメール便が主な配送方法ですが、宅配便の利用業者の確認も忘れずにしましょう。メール便はポスト投函になり、不在時でも配達が可能なので、配送方法の一つとしてメリットがあります。また、越境ECを視野に入れている場合は国内だけではなく海外配送にも対応しているか確認が必要でしょう。
4. 自社の商品に対応可能か
発送代行業者の選定で特に重要なのは、「自社で扱っている商品に適切な対応をしてくれるか」ということです。
- 陶器やガラスなど破損の恐れがある物を保管できるか
- 衣類など湿度や直射日光に配慮できるか
- 食品は冷蔵・冷凍保存に対応しているか
- 精密機器は安全に保管、運送ができるか
- 医薬品・高度医療機器等の資格をもっているか
- 高額商品を預けるにあたり信頼がおけるか
など、特に保管に気をつかう商品を扱っている場合は、設備の有無を必ずチェックしましょう。
業者によっては契約前に倉庫を見学できる場合もあります。大事な資産を預ける場所ですので可能な限り見ておくことをおすすめします。
5. 契約期間と解約条件の確認
発送代行業者によって契約の内容や条件が異なってきます。
契約期間も業者によってバラバラなことが多く、自動的に契約が更新されるのか、手動で更新しなければならないのかなどもチェックしておくことが重要です。
また、解約条件も事前に確認しておくことで、自社と相性が合わずにすぐに解約したいといった場合にも安心です。
6. カスタマーサポートに対応
発送代行業者の中にはエンドユーザーからのカスタマーサポートに対応している業者もあります。
カスタマーサポートがあれば、そこに設備投資や人件費を割くことなく本業に集中できるのがメリットです。
またチェックポイントとして、電話やメール、チャットなどのツールが多いほど利用者の要望に対応しやすいので、ぜひ業者選定時の参考にしてみてください。
発送代行業者選びの注意点
自社のEC運営に適する業者をいくつかピックアップできたら、最終チェックとして以下のポイントも把握しておくのがおすすめです。
ホームページの情報を鵜呑みにしない
発送代行業者を選ぶ際、ホームページだけを見て決めようとしていませんか?
ホームページは業者のよい部分だけを掲載している場合があり、デメリットが見えてきません。たとえば、ホームページ上ではサービス内容や価格が魅力的に見えたものの、実際にはオプションで別料金が発生した、サポートが充実していなかったというケースも少なくありません。
ホームページ上と実際との乖離がないようにするためには、代行業者に直接問い合わせて不鮮明な部分をなくす、利用者のレビューや口コミを参考にしてみるなどの行動をおすすめします。
見積もりを信頼しすぎない
業者から見積もりを出してもらった際に、その内容を信頼しすぎないのも大切です。
なぜなら自社の成長度合いや季節によっても販売量は増減し、単価が変動することも考えられるからです。必ず売上が増えた場合、減った場合を想定したシミュレーションを行いましょう。
最初は費用が安いという理由から契約したものの、件数が増えたら想定より安くなかった、見積以外の実費請求が多いなども起こり得ますので、不明点はクリアにしてからの契約をおすすめします。
まとめ
今回は「即日発送」にフォーカスしながら、EC事業者のためになる情報を解説しました。自社の物流業務を効率化、コスト削減するためには、即日対応も柔軟に対応してくれる発送代行サービスを利用することも一つの手段です。
前述のように、発送代行業者を選ぶのは簡単ではありません。
はぴロジでは全国200拠点の物流パートナーから最適な倉庫をご案内する無料見積診断を提供しております。冷凍冷蔵に対応した倉庫、コンタクトレンズや医療機器が取り扱いできる倉庫など様々な商材にも対応可能です。
加えて、即日発送に対応した発送代行サービスの提供はもちろんのこと、各モールの365日出荷サービスに対応したシステムや倉庫のご提供など、物流に関する様々なご相談も受け付けていますので、まずはお気軽にご相談ください。