2025.03.03

健康食品・サプリメント通販の物流を強化!発送代行サービスを選ぶポイントとは?

近年、健康食品・サプリメント市場は定期購入やサブスクリプションなどを背景にさらなる成長を続けています。そのため、物流においても安定したサービスの提供体制が必要になってくるでしょう。

しかしながら、健康食品やサプリメントによっては適切な温度・湿度管理や消費期限管理など一般的な商品とは違ったデリケートな商材に特化した管理体制も必要となります。

そこで今回は、健康食品・サプリメントを取り扱うECショップ運営者向けに、物流を強化するための倉庫事業者選びのポイントから、発送代行業者に委託するメリットやデメリット、サービスの選び方まで徹底的に解説いたします。

健康食品・サプリメントの定義とは?

厚生労働省では、健康食品・サプリメントに法律上の定義が定められていません。

一般的に「健康食品」は健康の保持や増進を促す食品全般、「サプリメント」は特定の成分が凝縮された錠剤やカプセル状の商品と考えられています。

健康食品にはどんな種類がある?

健康食品の種類は様々あり、

  • 栄養補助食品
  • 健康補助食品
  • 栄養機能食品
  • 機能性食品
  • 特定保健用食品(トクホ)

などが例として挙げられます。

商品の形状も錠剤やカプセル、顆粒状から粉末、ドリンク、ゼリーなど多様化しているのが特徴です。

また、原材料も植物由来、動物由来、微生物由来などと幅広くあるため、それぞれの成分に対応した保管管理体制が必要になるでしょう。

物流倉庫を選びに失敗しない8つのポイント

健康食品・サプリメントを保管するための倉庫を選ぶ際は、どのようなことに気を付けると問題なくスムーズに運用できるのでしょうか。

ここからは、健康食品・サプリメントで倉庫選びをする際に失敗しないための8つのポイントについて解説します。

ポイント①消費期限・賞味期限に配慮したロット管理

健康食品・サプリメントを取り扱う際には、消費期限や賞味期限に配慮したロット管理が最重要ポイントです。

もしも賞味期限切れの商品を出荷してしまうと購入者の健康を害する恐れがあるため、絶対に避けなければなりません。そのため物流倉庫を選ぶ際、賞味期限をベースにした在庫・出荷管理ができるかどうかが重要となってくるでしょう。

一例として、「賞味期限の3ヶ月前には出荷を停止できる」などのルールを確実に管理できることが望ましいです。

また、事業者の希望する条件で対応できるか、どのような管理システムなのかなども詳細にチェックをするよう心がけてください。

ポイント②適切な温度・湿度管理

日本の気候は季節によって変動が大きいため、健康食品・サプリメントの品質に合わせた適切な温度・湿度管理も重要です。

一般的に、健康食品に適した温度は15~30度かつ湿度60%以下で、直射日光を避けた室内が望ましいとされています。

そのため、倉庫を選ぶ際には健康食品やサプリメントが影響を受けにくい、一定の温度や湿度が保たれた保管場所を確保できるかどうかもポイントです。

ポイント③在庫・出荷のシステム管理

健康食品・サプリメントの在庫・出荷管理においては、数量管理だけではなく賞味期限に配慮した「先入れ先出し(賞味期限の古いものから順番に出荷する管理方法)」に基づく在庫管理も必要です。

また、商品のロット番号を管理することで製造から購入者へ届くまでの流れを把握するトレーサビリティへの対応は、商品の品質保持において非常に重要となります。

万が一、商品に何らかのトラブルが生じても、購入者への出荷情報が管理できていれば早期に特定して対処することが可能なはずです。倉庫を選ぶ際は、急な商品トラブルがあっても迅速に対応できる管理体制が整っているかをチェックしましょう。

ポイント④出荷変動への対応

健康食品・サプリメントは、セールやキャンペーン期間、メディア、SNSなどでの影響を受けやすく、出荷量の変動が大きい商材でもあります。

そのため、出荷が集中しやすい期間に対応できるかどうかも倉庫を選ぶ選択基準でしょう。

物流倉庫間におけるコミュニケーションが常に取りやすいか、出荷予測状況を共有できるか、販促期間の出荷に細かく対応できるかなどを判断材料にしてみてください。

ポイント⑤定期購入・サブスクへの対応

健康食品・サプリメント市場は、近年主流になりつつある定期購入やサブスクにも対応できるかどうかも重要課題です。

顧客ごとに異なった配送スケジュールや購入回数、金額に応じたノベルティの管理、さらには定期購入でのスキップ要請、配送先変更など、より複雑な管理体制が求められるでしょう。このような管理を柔軟に対応してくれるかを確認していくことも大切です。

ポイント⑥チラシやサンプルなど同梱物の制御

健康食品・サプリメントのEC事業において、アップセル(個人単価アップの施策)・クロスセル(顧客単価アップの施策)につながる同梱物の制御は非常に重要になってきます。

購入者に合わせて新商品のサンプルやキャンペーン商品、季節商品のチラシを同梱しなければならないので、細かい管理体制や正確な仕分け作業も求められます。

倉庫を選ぶ際は、同梱業務の実績があるか、管理体制が整っているかなども確認しましょう。

ポイント⑦オリジナル資材を提供

健康食品・サプリメントのEC事業では、ブランドイメージの向上を図ったオリジナル資材を提供する動きが加速しています。

例えば、環境にやさしい資材やポスト投函できるスマートな梱包方法など、利用者のニーズに合わせた資材が求められています。そのため、様々な梱包資材を取り扱っているかも倉庫選びのポイントといえます。

ポイント⑧ダンボールや緩衝材の準備

健康食品・サプリメントは、ソフト・ハードカプセル、錠剤、粉末、ドリンクなど様々な形態があり、それぞれに対応した梱包方法が求められます。

倉庫を選ぶ際には、水分や熱に弱い健康食品にも対応できるか、適した梱包資材を準備してもらえるかなども確認しておくとよいでしょう。

発送代行サービスを利用するメリット・デメリット

健康食品・サプリメント通販の売上拡大に伴い、出荷が大変になってきた方は、「発送代行」のサービスを利用するのも一つの手段です。

ここからは、発送代行業者に委託するメリットとデメリットについて簡単に解説します。

発送代行のメリット

健康食品・サプリメントに特化したサービスを提供できる発送代行業者に依頼することで、業務の効率化と物流コストの削減をスムーズに図れるのが最大のメリットです。

発送代行業者にて、それぞれの健康食品に適した温度・湿度管理、賞味・消費期限管理、出荷変動への柔軟な対応などが可能なため、幅広く安心して任せられます。
また物流にかかっていた人件費をアウトソーシングすることで、固定費の削減にもつながるのではないでしょうか。

最新の物流システムを採用している事業者であれば、よりスピーディーな発送を行えるためおのずと顧客満足度の向上にもつながります。

発送代行のデメリット

発送代行業者に委託した場合の最大のデメリットは、物流業務の直接的なコントロールができないという点です。

もし将来的に、物流業務を自身で担う体制を考えている場合は、物流ノウハウの蓄積ができないため検討が必要でしょう。
また、これまで培ってきた物流ノウハウの発揮や、急ぎの修正や特別な事例に対応しきれないという自体もこともデメリットとなります。

健康食品・サプリメント物流における発送代行業者の選び方

では、実際に発送代行業者を選ぶ際の3つのポイントについて見ていきましょう。

    コストが見合っているか

発送代行業者に委託しない場合のコストと、委託した際にかかるコストを比較検討してみましょう。

【委託をしない場合】

  • 倉庫・オフィスの賃貸料
  • 人件費
  • システム導入費、システム利用料
  • 梱包資材費、配送料

主に上記のような費用がかかってきます。

【発送代行業者を利用した場合】

  • 初期導入費
  • 月額基本料金
  • 保管管理費
  • 作業費等の変動費
  • システム利用料

主に上記のような費用がかかります。

また、出荷量が増加したときの費用変動や繁忙期のサポート力なども念頭に置く必要があるでしょう。

これらも含め、詳細な見積もりを出してもらいつつ、倉庫見学等を行った上で、総合的に判断することが重要です。

    サービス品質・範囲が適切か

発送代行業者を選ぶ際には、求めるサービスを柔軟に受けられる業者かどうかも重要なポイントになってきます。

  • 健康食品の保管環境は整っているか
  • 利用しているモール・カートなどと自動連携可能な管理システムが導入されているか
  • 在庫状況をリアルタイムで把握できるか
  • 梱包材の種類が豊富か
  • 土日に対応可能か

上記のようなポイントを一つひとつチェックしていきましょう。

また、倉庫の場所、越境EC対応、過去の実績なども判断基準となりますので、参考にしてみてください。

    サポート体制は充実しているか

健康食品・サプリメントの物流には専門的な知識も必要になってくるため、細やかなサポート体制が整っているかどうかも発送代行業者を選ぶ際のポイントです。

まずはシステム間の連携時のサポートや、運用開始前のテスト体制が充実しているかを確認してください。そして注文時や出荷時に発生したトラブルへの対応や返品処理のサポート体制など、緊急時の対応能力も重要になります。

ほかにも、日常の業務に関する困りごとをチャットなどですぐに業者側とコミュニケーションが取れるかもチェックするべきポイントです。担当者にすぐに繋がる窓口があると、業務を円滑に進められて運用の効率化にもつながりやすくなります。

まとめ

近年成長が著しい健康食品・サプリメントEC運営において、売上拡大に伴う業務への対応や倉庫管理の効率化、コスト削減をお考えの方は、発送業務の委託サービスの利用を検討してみることをおすすめします。

発送代行やフルフィルメントサービスなどを提供するはぴロジでは、EC業務から物流までどんな課題に対しても対応可能です。全国200拠点の倉庫から健康食品・サプリメントの商材に合わせた適切な倉庫をご提案し、手厚くサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。