受発注業務の課題を解決する3つの方法!役立つツールをご紹介

 

 

受発注業務がスムーズに行われているかどうかは、売上に大きく影響します。必要な数量が発注されていなければ機会損失につながり、売上に対して発注量が多すぎれば不良在庫のリスクが高くなるためです。

 

受発注業務はEC事業の根幹を支えていますが、業務範囲が広い上に課題を抱えやすいです。この記事では、受発注業務の基本的な流れと、業務のポイントについて解説します。課題解決の参考にしてください。

 

 

 

受発注業務のコツ!具体的な流れとポイント

 

 

受発注業務の大まかな流れは、「受注」→「出荷指示」→「発注」です。ここでは特に重要な受注業務と発注業務について解説します。

受注業務

受注業務とは受注管理業務とも呼び、主に顧客からの注文を受け付けたり、注文書の作成や発行を行ったりと、受注に関連する業務全般のことを指します。

受注業務の流れ

受注業務では、以下の流れで顧客の注文に対応します。

 

1.注文内容の確認 注文内容の確認は、電話、メール、FAXなどで受注した内容に漏れや相違がないことを確認する業務です。BtoBの場合、電話で直接受注する場合もあるため、さまざまな注文方法を把握しておく必要があります。BtoCの場合は、備考欄をチェックしておきます。配達方法の指定(宅配ボックスの投函など)や、同梱の指定がないかを確かめます。

 

2.受注情報の登録 注文内容の確認後、受注情報の登録が必要です。注文変更やキャンセル、追加注文がないかなどもしっかりと確認しておきます。配送日時の入力漏れ、注文個数の変更がないか再度確かめましょう。

 

このとき、電話や直接受注など口頭で注文を受けた際は特に重要です。口頭では互いに「言った」「言わない」の水掛け論に発展するおそれがあるため、正確に受注内容を登録して残しておかなくてはなりません。

 

3.注文請書の発行 BtoBの場合は、受注内容を顧客に確認してもらうために注文請書を発行します。発行が義務付けられているものではありませんが、トラブル防止のためにも、可能な限り注文請書は発行するようにしましょう。

 

4.在庫確認とデータ変更 受注データを出荷指示可能な状態に加工するとき、「現在ある在庫」「受注している総数」「追加で仕入れるべき総数」を確認します。

 

在庫が足りない場合は、注文キャンセルかカスタマー対応を行い、発注担当にエスカレーションして追加発注依頼をします。

 

発注したい商品数と実在庫数とのずれがあった場合は、倉庫に正しく出荷指示が行われず現場の作業に支障が出てしまいます。このとき、データを再加工してWMSに再度データ連携をする必要があります。

 

顧客や取引先からの信用にも関わるため、スムーズに行うことが重要です。

受注業務をスムーズに進めるポイント

受注業務と一口に言っても、上記のとおり各ステップでさまざまな対策や工夫が必要です。よりスムーズに業務を進めるためには、以下のポイントも意識しましょう。

 

・受注金額の確認 ・スケジュールの確認 ・データ加工の標準化

 

受注業務で起こりやすいヒューマンエラーのひとつが、受注金額や数量など数字の記載・転記ミスです。特に電話やFAXで受注した分を社内システムに入力する場合、入力ミスを起こしたり、クセのある書き文字で誤解した数字を打ち込んだりするおそれがあります。

 

ミスしないよう意識するだけではなく、デジタルツールを活用するなど、ヒューマンエラーが生じにくい環境を整備することも重要です。

 

また、受注から納品までのスケジュール確認もこまめに行いましょう。受注量や金額と同じく、記載や転記でミスが起こりやすい部分です。

 

特にBtoCのECカートを利用している場合は、データ加工の標準化もポイントのひとつです。

 

データ加工は出荷の段階で3回発生しますが、エラーが起きる度に再加工しなければなりません。エラーが判明するタイミングは取り決めをした決まった時間(データ取り込み時間)である場合が多く、締め時間にエラーが発生したためにデータが送れないといった事態が発生することもしばしばあります。

 

このようなケースでデータ加工の標準化が行われていなければ、どう加工したらいいのかが不明確になり、配送遅延が相次ぐこととなってしまうのです

 

発注業務

受注・出荷が行われれば、売上内容に応じて在庫を仕入れる必要があります。受注業務と対をなすのが、在庫補充のための発注業務です。 毎回決められた日に発注する「定期発注方式」と、在庫量の変動に合わせて適宜発注を行う「定量発注方式」の2種類のうち、自社に合う方式を採用します。

発注業務の流れ

発注業務の基本的な流れは、以下のとおりです。

 

1.見積依頼 まずは購入したい商品や数量、希望納期を伝えて見積依頼を行います。見積依頼は電話やメールなど、どのような方法でも問題ありませんが、トラブル防止のために見積結果は必ずメールやFAXなど、記録に残る形式で送ってもらいましょう。

 

限られた予算内で可能な限り条件の良い取引を行うには、複数社で相見積もりすることもポイントです

 

2.発注 条件の合う会社へ発注します。見積依頼と同じく、トラブル防止のために発注書を作成して送付しておくと安心です。 数量や金額、納期は、特にトラブルが生じやすい部分です。発注書には注文したい商品名や数量に加えて見積時に合意した金額や希望納期なども記載しましょう。また、倉庫などオフィスとは異なる場所に配送してもらいたい場合、送り先住所も記載漏れがないよう注意してください。

 

3.仕入れ・検品 注文した商品が届いたら、注文通りの商品・数量であるか、内容を確認します。配送時の事故による破損や不良品の混入が起こっている場合もあるため、検品も行いましょう。

 

4.検収書の送付 商品に問題がなければ、検品内容に従って検収書を作成します。検収書とは、商品に過不足や不良品がないことを仕入れ先の会社へ伝えるための書類です。商品に問題があった場合は検収書を発行する前に仕入れ先へ伝え、対応してもらう必要があります。検収書を送付した後からクレームを出すことはマナー違反となります

 

5.支払い処理 支払い処理は、仕入れ先へ商品代金を支払うための作業全般をさします。先に支払い締めをして支払う金額を確定し、支払明細書の作成や支払い手続きを行いましょう。

発注業務をスムーズに進めるポイント

発注業務は、基本的に受注業務の流れと対になっています。日々の業務をよりスムーズに進めるためには、以下のポイントを意識して取り組むことが重要です。

 

・ABC分析を行う ・適正在庫を保つ ・日次棚卸を行う

 

ABC分析とは、各商品を売上と回転率に応じてABCの3つにランク付けしたうえで、売れ筋商品を優先的に扱う方法です。重要度の高い商品はAランクとして在庫管理に力を入れることで、効率的に売上を伸ばすことができます。

 

過去の売上データを参考に需要予測を立て、適正在庫を保つことも重要です。ただし過去のデータにのみ頼るのではなく、ある程度は予測との誤差が生じる可能性も視野に入れた対応を行いましょう。

 

複数拠点に倉庫がある場合や、取り扱う商材が膨大な場合は、日次棚卸が効果的です。日次棚卸は当日の入出庫分の在庫数のみを確認する方法で、毎日行うことで誤差を最小限に抑えるメリットがあります。

 

このように、商品の仕入れや在庫管理を適正に行えば、発注業務もスムーズに進められます。

 

 

 

受発注業務の解決すべき課題

 

 

受発注業務は上記で紹介したように、業務内容が幅広く手間がかかります。特に、この項であげる課題を抱えている場合は、早急に改善方法を考える必要があります。

業務量が多く人手が足りていない

近年は急速な通販需要の増加により、人手が足りないケースも増えています。複数ショップに出店している一方で人手を追加できなければ、事業拡大ができません。そのためECサイトのリニューアルやサービス強化に時間が割けないと、商機を逃してしまうこともあるでしょう。

他部署との連携ができていない

受発注業務は在庫管理部門やメーカーに加えて、生産部門や経理部門など複数部門との連携が欠かせません。しかし、アナログな手法が主流となっている現場では、情報共有がうまくいかないため連携体制も整えることが困難です

在庫差異が発生している

各部門との連携不足に加えて、システムへの転記ミスやタイムラグといったトラブルが発生した場合、在庫差異につながるおそれがあります。在庫数が正しく把握できていなければ、在庫がない商品を受注するなど取引先との信用問題に発展しかねません。

 

 

 

受発注業務における課題を解決する3つの方法

 

 

前述した受発注業務における課題(人手不足、連携不足、在庫数の把握不足)を解決するには、以下にあげる3つの方法が効果的です。

受発注業務のマニュアルを作成する

自社の受発注業務をマニュアルに落とし込み、各フローを見える化しましょう。工数がかかりすぎている業務、人手不足の業務、属人化が進んでいる業務などを洗い出します。無駄な工程がある場合は業務フローから省く、適切な人員配置を行うなど、各フローを効率化できないか検討します。

 

たとえば、発注書や検収書、見積もり依頼のメールなどはテンプレートを作成して必要情報を入力するのみにしておくと、業務効率が大幅に向上するでしょう。一部の確認作業も、ダブルチェックで解決できる可能性があります。

受発注システムを導入する

アナログな手法からデジタルツールの活用に変えるだけで、業務スピードが向上する場合も多いです。特に受発注システムを導入すると、以下の機能をシステム上で一括管理できます。

 

■受注業務 ・受注データ取込 ・受注ステータス管理 ・受注伝票検索 ・入金処理 など

 

■発注業務 ・発注自動計算 ・発注書の作成 ・仕入れ先の管理 ・操作履歴 など

 

受発注システムの導入は、手作業が原因の誤発注を防いだり、受注状況を手軽に把握したりできるメリットもあります。受注データの転記から解放されるため、定期的な発注も手軽かつスピーディーに対応できるでしょう。

受発注業務をアウトソーシングする

人員的、環境的な理由でスムーズな受発注業務が困難な場合は、業務そのものをアウトソーシングするのも選択肢のひとつです。他社へ代行依頼することで自社のリソースを他の業務に割けるメリットもあります。 依頼する際は、自社の課題解決に効果的なアウトソーシング先を選ぶよう、商材との相性や連携体制などもしっかりチェックすることが大切です。

 

「何から解決すべきか分からない」「物流業務全体の最適化したい」といった場合は、受注から配送まで代行依頼できるフルフィルメントサービスがおすすめです。

 

はぴロジ」のフルフィルメントサービスは、自社の受発注フローや出荷頻度に応じた倉庫をご紹介し、物流業務全体の最適化をサポートします。全国の提携倉庫を活用することで、スムーズな連携が可能です。さらに、自動出荷管理システム「HAPILOGI ASIMS」を活用することで、リアルタイムの入出庫データを一元管理できます。

 

自動出荷管理システム「HAPILOGI ASIMS」は、あらゆるカート・モール・受注管理システムとWMS(在庫管理システム)の媒介となることができます。同梱の要望など複数倉庫への柔軟な出荷指示も、自動で完了します。

 

はぴロジASIMSは、次期バージョンのクラウドシステムはぴロジLogiec<ロジーク>として、刷新いたしました。 「logiec」は、あらゆるECカートやECモール、受注管理システムとWMS(在庫管理システム)をつなぎ、入出荷情報と在庫の連携をシームレスに実現します。

 

 

 

まとめ

受発注業務は受注量や金額、納期をはじめ、さまざまな数字を正確に把握することが求められます。また、製造や仕入れ、営業先での受注など、他部署との連携が取れているかどうかも重要です。

 

工夫や対策を行ってもスムーズな受発注業務の実現が困難な場合は、受発注システムなどのデジタルツールの導入や、業務のアウトソーシングも検討してみてはいかがでしょうか。「はぴロジ」のフルフィルメントサービスなら、出荷指示も含めた物流業務全体の最適化が可能です。ぜひ一度ご相談ください。

 

 

はぴロジASIMSは、次期バージョンのクラウドシステムはぴロジlogiec<ロジーク>として、刷新いたしました。 「logiec」は、あらゆるECカートやECモール、受注管理システムとWMS(倉庫管理システム)などのあらゆるシステムをつなぎ、データ連携をシームレスに実現します。

 

 

受発注業務の課題を解決する3つの方法!役立つツールをご紹介
トップへ戻る