導入事例
箱豊製函株式会社様インタビュー
「Chatworkで、連絡をしたらすぐに返事をいただける。クライアント側の安心感は半端なかったですね!」
2024年6月から、はぴロジの「logiec」のWMSをご利用いただいております「箱豊製函株式会社」の郷間所長様にお話をお伺いしました。
Q1. 貴社の強みを教えてください。
まず、当社は創業から105年の歴史を持つ老舗企業です。創業当初から物流に特化していたわけではありませんが、長年にわたり事業を継続してきた実績があり、安定した基盤と信頼を築いてまいりました。
次に、現場での具体的な実績として、大手出版社様をはじめとするお客様との長年の取引があります。特に、大手出版社様からは「まずは箱豊さんに」と頼りにしていただけるほどの信頼を得ており、高品質な業務を提供することでその期待に応えております。
さらに、繁忙期である年末年始には、同出版社様のキャラクターグッズ発送などで、複数拠点の倉庫を活用しながら、1日で1万件の発送を実現しています。また、倉庫内で取り扱う商品点数は数十万点に及び、これらを2〜3ヶ月の短期間で保管はもちろん、入庫から出荷まで運用することができます。これまでの豊富な経験に基づき、どのような案件にも柔軟かつ迅速に対応できる体制を整えています。
-ありがとうございます。貴社は発送業務以外にも、ダンボールなどの製作から始まったとお聞きしましたが?
はい、当社ではかつて木箱を製作しておりました。これは100年近く前の話になりますが、当時はダンボールが存在しない時代で、本や燃料などを運ぶための木箱を神田で製作していたことが、当社の始まりです。
その後、木箱製作を行っている中で、現在も主要なお取引先である大手出版社様からお声がけいただき、「箱の製作だけでなく物流業務も対応してほしい」というご依頼を受けたことをきっかけに、物流事業を開始しました。それも今から70~80年前の話になります。このように、当社は木箱製作から物流事業へと事業領域を広げ、現在に至っています。
Q2. 「logiec」導入を検討いただいた背景を教えてください。
まず、「logiec(ロジーク)」を導入するに至った背景として、当社独自でシステムを選定したわけではなく、取引先の荷主様が当時使用していたシステムのサービスが停止することが決まったことが発端です。その際、4社ほどのシステム会社の比較候補として「logiec」を提供するはぴロジ様が選ばれました。導入を決めた理由としては、金額面でのバランスの良さや、見た目のシンプルさが荷主様の要望に合致していました。ぱっと誰でも使いやすいところが荷主様的に評価された点が大きいです。
当初は荷主様の案件で「logiec」を利用し始め、その後、当社独自の案件でも新たに契約し、使用を拡大しています。やはり荷主様の案件で「logiec」を利用していて、必要なものだけが揃っている状態、かつ余計なツールが逆にあまりないといった点が利用促進のきっかけになりました。導入当初はハンディ端末での検品機能がありませんでしたが、現在はその機能も利用可能となり、それであればもうこちらで望んでいたものは基本的に全て揃っているし、とっつきやすいという印象でした。
さらに、導入時のサポートが非常に充実していた点も好印象でした。この経験を踏まえ、少なくとも当社内で私が管轄する部門においては、「logiec」を基盤システムとして継続的に活用し、徐々に導入範囲を拡大しています。
なお、元々のクライアント様の案件では、販売システムに接続する受注管理システム(OMS)と従来のWMSを利用していました。しかし現在、受注管理システムも含めて「logiec」に一本化する検討が進んでおり、来年には直接「logiec」に移行する可能性がございます。
Q3. 従来のシステムの課題だった点を教えてください。
従来の倉庫管理システム(WMS)では、システム会社からの紹介案件でしか利用できず、自社営業案件と紹介案件で別々のWMSを使わなければならない状況でした。従来のWMS自体は使いやすい部分もあったのですが、汎用性が低く、幅広い用途には対応できないのが最大の課題でした。こればかりはどうにもならないと思っていました。
また、別の営業所で使用している自社構築のシステムについても課題がありました。特定の顧客のニーズに特化しすぎた結果、システムの縛りがきつく、自由度が低くなりすぎてしまったんです。例えば、検品作業で少しミスをすると、最初からやり直さなければならないような状況もあり、柔軟な対応が難しくなっていました。
要望に応えすぎた結果、ガチガチのシステムになってしまってるところで、効率性があんまり上がらないシステムとなってしまい、WMS の良さの一つをスポイルしてしまっていると感じておりました。
Q4. 「logiec」を選んでいただいた決め手はどのへんでしたでしょうか。
導入を決めた理由は、シンプルさと、スマホやタブレットで返品処理ができる点です。この2点が大きな決め手になりました。
他社のシステムでは、ハンディターミナルが必要だったり、システムやパソコンに不慣れな人が使う際に、どの画面で何をすればよいのか分からないことが多いんです。特に、似たような項目が大量に並んでいると、項目ごとの違いや、どこを見ればいいのか全く分からなくなってしまいます。必要な操作項目が多くても10項目程度なら対応しやすいですが、他社のシステムだとそれが100項目や200項目に及ぶ場合もあり、現場での利用者にはかなりの負担です。
現場では、特にパートスタッフの方々が操作することが多いので、複雑なシステムだと「分からないから使いたくない」となってしまいます。そうしたシステムは避けたいと考えていました。
特にハンディは、判定や処理の部分がより一層シンプルで、操作は「これを読んで、次にこれをする」といった直感的な流れです。そのシンプルさが、現場のスタッフにとってもやっぱりいい点だなと思っています。
Q5. ご契約から利用開始までのプロセスはいかがでしたでしょうか。導入サポートについて教えてください。
ここは正直素晴らしい。
導入当初は荷主様も、こちらの現場も不安なのと、特に、運用を開始してから何かトラブルが発生するのではないか、そしてその問題に気づかずに進んでしまうのではないかという不安感があります。しかし、はぴロジはサポート体制が付いていて、しかもChatworkで、連絡をしたらすぐに返事をいただける。あちらの安心感は半端なかったですね。
対応が非常に早いのとそこまでサポートしていただいていいのかっていうデータを作っていただいたりとか。アップロードしていただいたりとかも含めて、普通であれば契約者側が、フォーマットに合わせてやっておいてくださいと言われるところを、こちらから無理にお願いしたわけでもないのにやっていただいてしまったっていうところもあって。あちらは非常に荷主様からの評価も高かったですし、やはりその辺りのサポートがあるのであれば、この先もし他の荷主様との間で使う場合にも安心だなというところは感じた部分です。
その仕組みはぜひそのまま続けていただきたいです。ちょっと人件費的に大変なのかなって思ったりするんですが・・・。ただ、ある程度走り始めて慣れてくれば、現場の方も荷主様も安心されると思います。軌道に乗る契約から二、三ヶ月間の間、伴走していただけるのは本当に助かります。
Q6. 「logiec」導入による効果はいかがでしたでしょうか。
従来のWMSから「logiec」に移行しても、使用感や機能面、作業効率で特に不便を感じることはありませんでした。他の荷主様の案件でも、社内だけで完結する形で「logiec」を利用しています。
一部のお客様では、これまでエクセルやスプレッドシートで依頼情報、商品入荷情報、発送依頼などを案件ごとに管理していました。しかし、これらのデータを統合しようとすると、かえって混乱してしまいそうで、それぞれを個別に管理せざるを得ない状況でした。
今は、弊社内だけでlogiecに同じデータ情報を統合して、在庫をどれぐらい持っていて、どういう商品の動きがあったかなどがクラウド上で管理できています。荷主様にとっても、スプレッドシートでデータをまとめる手間が省け、一度マスタを登録いただければ、その後はデータのアップロードだけで済みます。これにより、ミスも減り、データも確実に管理できるため、双方にメリットがあると感じています。今後は、こうした利点を荷主様に紹介し、活用を広げることを目標にしています。
社内だけで言えばシステム化されていない案件の一元管理ツールとして使えている実感があります。今後も社内でのデータ管理の面で、利用していきたいです。
Q7. はぴロジへの要望や、今後期待することなど教えてください。
現状ある程度欲しい仕組みはそろっているのですが、請求関係ですかね。月末に出荷量が増加すると現場の作業者の負担が上がるだけでなく、請求業務により事務側の負担も増加します。現状はlogiecでデータは取れますが、直接的に請求書には繋がっていないので、請求書までできなくてもいいんですけど、この請求書を作るためのデータがまとまって出るような形になることを期待しています。
現状は請求書を作るためにデータを組み合わせる作業が入っているため荷主様ごと等で一発で出せたら非常に助かるなと思います。各荷主様によりご請求方法や計算方法が異なるため、荷主単位でカスタム可能になれば、一層倉庫事務の負担が下がると思います。また、担当者変更や、スポット案件等で変動がある場合にも記録として残せる単価表がシステム上であったらいいですね。
Q8. 最後にひとことお願いいたします。
当社は100年企業という位置づけではありますが、その実績にあぐらをかくことなく、新しいシステムや技術を積極的に導入し、新しい仕事にもどんどん挑戦していきたいと考えています。これまで通り、キャラクターグッズなどの商材も引き続き対応しながら、それに限らず、どんなものでも一旦手を出すことをしていきたいです。
「logiec」を使って営業の柱となるものができていけばいいなと思っています。できないんじゃないかというような案件だとしても、先ほどの柔軟なサポート対応をしていただける話もありましたが、「これだったらできるんじゃないか」というご提案だったりとかも含めてしていきたいと考えております。
何かしら無理だと思っても、一度ご相談ください。無理なものは無理といった場合もございますが、ただできる限り荷主様のことを考えてご提案いたします。受注できなかったとしても荷主様が望む運用が叶うようなお話等もできるかもしれないので、その辺りはご相談いただけたらと思います。